ファーストペンギン
多くのペンギンは隊列を組んで氷上を移動し、
エサの魚を囲い込んで捕食したり、
つねに群れで固まり集団行動をとると言われます。
そのペンギンの群れには、
実は特定のリーダーがいません。
例えば、群れに何らかの危険が迫った場合は、
いち早く察知した1羽の後に続くことで、
まわりもいっしょに難を逃れます。
強いボスやリーダーではなく、
“最初の1羽”に従うのが彼らの集団行動の特徴です。
この習性は、ふだん陸上で過ごすペンギンたちが、
エサの魚を採るために海へ入るときにも発揮されます。
集団性が強いので、群れの中の誰かが海に入るまでは、
みんな氷上にとどまって動きませんが、
誰か1羽でも先陣を切って飛び込めば、
後に続けとばかりに次々と海に入っていくのです。
そこにはシャチやトド、オットセイなど、
恐ろしい天敵が待ち受けているかもしれません。
生命の危険を顧みず、真っ先に飛び込んだペンギンは、
身をもってその海が安全であると仲間に示す一方、
そうすることで誰よりも確実に、
お腹いっぱいのエサにありつくチャンスを得るわけです。
ビジネスの世界でも、
リスクを恐れず初めてのことに挑戦する
ベンチャー精神の持ち主のことを、
“ファーストペンギン”と呼んだりします。
チームの “ ファーストペンギン ” は誰でしょう。
リスクマネジメントが大切といいますが、
ときにはリスクを取らないと、
大きな利益を得ることも出来ないでしょう。
守りだけでは勝てません。
攻め勝つようなチャレンジを
試合の中でも、日常でもやりましょう。